精神科勤務で求められる要素

現在、日本では精神的な負担が原因となり、鬱病などを発症するケースが増加しています。仕事上のストレスが影響して心身に機能的な不具合をもたらす場合には、精神科を受診する事が必要です。また、精神科の診療領域としては、認知症や統合失調症などもあり、そのニーズは拡大しつつあります。

そのため、精神科での勤務が可能な看護師の需要も増加していますが、この診療科目は医療機関の中でも精神疾患を扱うという性質上、ほかの診療科目よりも特殊なスキルが要求されます。とりわけ重要な看護師の技能として挙げられる要素が、対人スキルです。精神科では長期的な入院が必要とされ、閉鎖病棟や医療保護入院などが適用される事から推測できる通り、精神面に異常を来たした患者へ特別なケアを提供しなければなりません。患者の中には感情のコントロールが不可能で暴挙に出たり、重度の認知症では日常生活に必要な動作が介助無しではできないなど、医療従事者からのサポートが無くてはならないものとなっているケースも頻繁に見受けられます。そのため、食事や排泄の介助だけにとどまらず、感情のコントロールができない患者に対応する為、ナースには体力も必要とされるのです。これらの要素が、勤務場所として男性看護師の占める割合が大きくなっている所以です。

精神科で働くナースには、患者のリハビリの一環ともなるため、患者との頻繁なコミュニケーションが求められ、幅広い精神疾患に対応できる優れた対人スキルが不可欠な要素とされているのです。